履歴書と職務経歴書の違い
2つの書類の役割を大まかにわけると、
履歴書は採用担当者が「学歴や職歴を時系列で羅列したもので、自分の情報を伝えるための書類」であり、
職務経歴書は「これまでの業務経験と仕事で活かせるスキルを確認する書類」となります。
つまり自身をPRする上で大事な書類は職務経歴書となります。
落ちてしまう履歴書・職務経歴書
中途採用のプロセスは「書類選考」「適性検査」「面接」の順が一般的です。
よって履歴書・職務経歴書は自身の分身のようなものであり、採用担当者に「会ってみたい」と思わせるように作る必要があります。
内容を見られもせずに落ちてしまう履歴書もあり、以下のような特徴があります。
①空白が目立つ
書くべきことが書かれていても、空白が目立ってしまう場合は「意欲に欠けるのではないか」と思われてしまいます。
②誤字・脱字が多い
これは一箇所でもあるとマイナス要因になってしまいます。
文章を作成した後は必ず読み直しを行ってください。ただ上から読み直すのではなく
・文章を一節ずつ下から読んでいく
・Web版の場合は紙に印刷して読む
・作成してから一日空けて読む
などを行うと、より誤字・脱字を発見できます。
③情報過多
自身をアピールしたい気持ちが強すぎて、いらない情報も記載しているパターンです。
書くべき内容は、企業が求めている人材像に合ったもののみを記載すれば、情報過多を防げます。
それでは早速履歴書の書き方についてお話していきましょう。
氏名・住所の書き方
①元号で記載するのが一般的ですが、西暦でも問題ありません。
しかし全て統一して書く必要はあります。また履歴書の日付は「ポストに投函(送付)する日付」か「面接日」を記入しましょう。
②都道府県名から、〇丁目〇番地〇号、及びマンション名まで記載します。
③住所欄に記載した場所以外に連絡を希望する場合に記載します。
④パソコンのメールアドレスを持っており、記載欄がある場合は記載します。ない場合でも、記載した方が無難でしょう。
⑤写真は読み手がもっとも先に注目するポイントです。そのため下記4つに必ず気を付けましょう。
・プロのカメラマン、写真店で撮ってもらう
・服装はビジネス仕様で
・表情や髪形に気を付ける
・3か月以内に撮った写真を使う
どれも当たり前の話ですが、「3か月以内の写真」については明確に規定されているわけではありません。
万が一写真と印象が違った際、面接者に「いつの写真だろう?」と思われないために、念のためといった理由です。
学歴・職歴の書き方
学歴は必ずしも中学校卒業から書く必要はありませんが、必ず最終学歴は記載してください。
転職の履歴書の場合、最も重要視される部分は職歴欄です。
学歴欄と職歴欄が一緒になっている用紙の場合は、スペースが狭まってしまうため、中学校卒業は省略して、職歴欄を優先させてください。
①学歴と職歴の間は必ず一行空けてください。
②会社名の横か次の行に業種と従業員数を書き、職務内容を記入します。
③職務内容はあまりたくさん書きすぎるとスペースが足りなくなってしまいます。
そのため一目でわかるような職務内容や、企業が求めるニーズに合う職務内容を優先的に記載します。
職務内容の書き方は「これ」といった書き方はありません。入社と退社しか書かない場合も存在します。
ですが、なるべく空欄が発生しないように記載するのがベターでしょう。
免許・資格の書き方
免許・資格欄は数よりも質が大事です。
また企業のニーズに合っていない資格を書いてしまうと「この応募者は本当にうちの会社のことをわかっているのか?」と疑われてしまいます。
また「英語検定4級」や「アロマテラピー検定1級」のように全く役に立たない資格はアピールにもならないので書く必要はありません。
志望動機の書き方
まず初めに、可能であれば志望動機の記載がない履歴書を選びましょう。
その理由は、書類選考の多くは職務経歴書にて行われ、履歴書は企業の保管用として扱われます。記載欄が少ない履歴書の場合は志望理由はマイナス要因になる可能性があるためです。
ですが、もし履歴書に志望動機を書く必要がある場合は、「何がしたいか」「何ができるか」を記載します。
志望動機に書く必要があり項目は下記の3つです。
・明確なキャリアプラン
・なぜ他社ではなくその会社なのか
・自身のスキルが会社でどのように活かせるか
そして記載してはいけない項目は下記です。
・「貴社の安定性に惹かれて」などの使い古されたフレーズ
・「未経験ですが、貴社で学びたい」等の会社と学校を勘違いしたフレーズ
・ネットに載っているような自身の考えでないフレーズ
自身が作成した志望理由に上記のようなフレーズがないか、必ず再度チェックをしましょう。
本人希望欄の書き方
本人希望欄には基本的に「貴社規定に従います」と記載すれば問題ありません。
括弧書きで「特に給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望などがあれば記入」と記載がありますが、これは鵜呑みにしない方がよいでしょう。鵜呑みにして書いてしまうと「この条件が満たされなければ、たとえ採用になったとしても入社は難しい」と解釈されてしまいます。
あくまで履歴書・職務経歴書は書類審査を通過するために作成するものだと考えてください。
しかし、どうしても譲れない条件がある場合は、あらかじめ書いておくことがマナーです。
「親の介護があるため、東京・千葉・埼玉でしか勤務できない」などの条件があった場合、たとえ不利になったとしても書くべきです。
以上が履歴書の書き方です。
履歴書は自由に記載できる箇所が少なく、単なる自身の紹介のための書類です。
そのため履歴書よりは職務経歴書の方が選考にとって重要視されています。