治験コーディネーターの仕事
〜現場の声から詳しく知る〜

    【プロフィール】
    T・Kさん(女性・30代前半)
    新卒で調剤薬局に勤務後、CRCへ転職。
    当初通っていた大学には新卒でCRCになった実績がなかったため、スキルを身に付けつつCRCへの転職の道を模索。
    結果CRCへの転職を成し、医療業界の発展のために活躍中。

    1日の仕事の流れと内容

    仕事の内容は下記の流れで行うことが多いです。

    治験薬・室温・冷蔵庫・冷凍庫の温度管理

    今日来院される被験者さんの情報のチェック

    被験者さん対応

    被験者さんの診察(医師が行う)

    被験者さんの検査

    回収した治験役の残数・治験の日誌の確認

    被験者さんに治験薬を渡す

    次回来院時の注意事項説明

    終了

    上記の対応時間は試験にもよりますが、
    短くて30分、長ければ2時間以上かかるときもあります。

    また被験者さん対応以外の業務では、
    患者情報のヒアリング・患者情報のパソコン入力・タスクリストの作成・検体準備・CRAからの問い合わせ対応・社内業務
    等を行います。

    被験者さんと距離が近い分、やりがいはたくさんある

    仕事をしている中で好きなことは、被験者さんの症状が改善されていくのを見れることですね。
    また最新の医療関係に携わっている感覚も好きです。

    その他被験者さんや医療機関のスタッフと話すことで、様々な人たちとコミュニケーションが図れるのはとても嬉しく思います。
    たまに被験者さんからお菓子をおすそ分けでもらうこともあります笑。


    逆に大変なことはCRCの仕事は常に本社で仕事をするわけではないので、本社に戻るといごこちが悪いことがあります。
    また施設と関係性がうまくいっていないと施設に居づらくなりますね。

    その他被験者さんの日程に合わせて仕事のスケジュールを組むのも大変です。
    約束した日にちに来院してくれなかったり、急な日程変更も多くあり、急遽スケジュール変更を余儀なくされるのは大変です。
    施設の診療時間によっても自分の勤務時間が左右されるので、施設の方が帰る時間に合わせて仕事をしなければいけません。

    そしてなんと言っても医師に署名や書類への記載をもらうことが大変です笑。
    医師も忙しいことが多く、自分の思った通りに対応していただけないこともたくさんあります。

    他社で実務経験を積み、CRCへ転職

    元々は栄養士の学校を卒業して医療事務になりました。
    医療事務の頃から新薬の開発関連に携わりたいと思っていたのですが、自分の性格上MRは向いていないと思いました。
    そんななかCRCという仕事を見つけたのですが、私の大学では新卒でSMOに入る人がいなくて、入る道ががわからなかったんです。

    なので実務経験を積むためにとりあえず調剤薬局に入って、そのあと実務経験を積んでCRCになりました。

    研修の多さ・自己管理能力によるスキルアップ

    良い意味でのギャップは研修がたくさんあることです。研修で得られる知識により通常業務に活かせることはもちろん、自身のスキルアップにも役立ちます。

    その他仕事量が多いので自分のスケジュール管理能力が問われるのもいいギャップです。それにより自身の成長に繋がりますし、自分で勤務時間を調節できる日もあります。

    悪い意味のギャップでは、思っていた以上に被験者さん・先生・製薬企業・CRA・本社にも振り回されることですね笑。

    製薬企業の仕事に対する見解がころころ変わったり、本社の都合で遠くの施設への移動が発生したり、医師の機嫌によっては医師に話しかけられない日もあります。

    しっかりとした評価制度と相談しやすい環境

    ・「人間関係や雰囲気」
    エリアによるので一概には言えませんが、基本的によいところが多いと思います。上司次第の部分もありますが、少なくとも連絡相談しやすい環境にあるので私は悩んだことはありません。

    ・「仕事の進め方や評価のされ方」
    評価は1年間に1回自分で目標を立てます。その目標に合った面談を上司として、目標の追加や目標の意味を考えます。そして年度末に自分の評価に対して上司と面談をして評価が決まります。その評価はしっかりとオープンにされるのも嬉しい点ですね。
    その後、人事考査にかけられて次の年度にランクアップするかしないかがわかります。

    会社としてはランクアップさせたいと思っているので、とても社員のことを考えているいい会社であると思います。

    育児休暇取得率100%!

    この業界は正直女の人ばかりです。そのため育休、産休を取る率は高いです。
    ですがその分、他の社員への負担は出てしまいますね。時短の人と同じ施設だと、その人の業務をもらうこともあります。

    時短の人は一人で施設を回すことはほとんどありません。そのため急に子供が熱を出しても早退や遅刻ができます。

    ちなみに女性の育児休暇取得率は100%です。

    年収は○○万円

    初年収は300万円にいかない人もいます。
    私は中途3年目でランクアップして月23万円
    夏の賞与は25万円、年収は375万円くらいです。

    月の平均残業時間は15時間くらいです。

    クリニック案件から病院案件へのシフト

    SMO業界は吸収合併が多いので、今後吸収されるのではないかという不安点はあります。
    吸収合併よってはその後の待遇も変わってくるように感じます。

    業界全体では内科案件が減っているのでクリニックでの治験が減っており、病院での治験が多くなっています。

    クリニックをどんどん閉じていかないと会社としてやっていけず、CRCのリソースを病院勤務にシフトしていかないと業界が成り立ちません。
    そうなるとクリニックで仕事をしている人は一人あたりの対応人数が増える可能性があります。

    読者へのメッセージ

    正直この業界自体はなくなることはありません。新薬が出続ける限り仕事は必ずあるからです。そのため業界としてはとてもいいと思います。

    医療スタッフの裏側も見れますし、医療業界のことも最先端の知識も得れます。そういう意味で何事も経験が必要なので、興味があれば経験してみるのもいいと思います。

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